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診療所の開業支援

医師会への入会手続きについて

こんにちは、豊中の税理士・行政書士・医療経営士の浅野です。
診療所(クリニック)を開業する際には医師会への入会を検討されますね。
既に入会されている方の医師会入会金にかかる経理処理についてはこちら
美容や皮膚科の先生は加入されないケースも最近は多いようですが、
内科・整形外科系の先生方は地域医療介護連携にも積極的に取り組んでいる医師会さんは非常に多く、
もちろん他の診療所(クリニック)の先生方と接点も多くなるので、
積極的に入会されることをお勧めします。

では、入会を、、、と考えた際に色々気になることがありますね。

  • 入会はする必要があるのか?
  • 入会を認めてもらえるのかどうなのか?
  • 入会金は高いのではないか?

こういった点について医師会内部の状況もお話しながら解説したいと思います。

医師会に入会する必要があるのか?

結論から申しますと、医師会への入会は任意です。
後はメリットとデメリットの比較となります。
ただし、個人的には保険医療制度は日本医師会(医師連盟)の政治力で成り立っていると考えています。
医師会が弱体化すると保険医療中心の先生方にとっては最終的には(経営的に)厳しい結果となると考えていますので、
基本的には加入をおススメしています。
【メリット】
医師賠償責任保険への加入
医事紛争処理委員会で医療事故が発生した場合の窓口になってくれる
医師年金医師国保への加入
各種研修制度
予防接種や検診の受託
「産業医」「健康スポーツ医」「母体保護法指定医」などの認定を受けられる。
医師(医療)信用組合医師協同組合などの利用が可能になる。
労働保険事務組合の利用が可能となる。
【デメリット】
各種委員会など仕事が増える←捉え方ですが、これらの仕事を通じて近隣の医師の先生方と情報交換されています。
入会金などの費用面での負担が大きい←各種メリットの方が結果的には大きいように思います。

入会を認めてもらえるのかどうなのか

前述の通り、医師会は弁護士や税理士などとは異なり、入会は任意です。
つまり、入会を審査する側も「入ってもらっても」「入ってもらわなくても」どちらでもOKというスタンスをお持ちです。
(最近はウェルカムな医師会もあります)
そういったスタンスを医師会側もお持ちですから
開業をしようとしている先生方から
「中々入会を認めてもらえない」
「時間がかかる」
とおっしゃられて入会を回避されるケースが多いのが非常に残念です。スムーズなケースですと、

  1. 事務局や知り合いがいれば役員の先生方に内々に入会の意向を表明
  2. 入会伺を提出(医師会によります)
  3. 医師会で審査します。(理事会にて)
  4. 2か月ほど前に入会手続き
  5. 入会金支払
  6. 委託事業などがあるようでしたら開業前に手続き
  7. 新入会員オリエンテーションに参加

こういった流れになります。
結局時間がかかるのは
3.医師会での審査
なのだと思います。

何も問題がなければすっと通る、というわけではなくて、

郡市区医師会事務局→医療計画委員の理事が面談など→医療計画委員会→理事会→県医師会事務局→理事会→日本医師会事務局→理事会
と「基本的には」この構図になっているハズです。
理事会で疑義が生じたりすると、これは各医師会によると思いますが、
さらに医療計画委員会の方に再度照会がなされたりします。
こうなるとまた1か月くらいかかってしまいます。

これから入会を考えておられる方に、理解して頂きたいのは、
・事務局は毎日稼働していますが、理事会は週に1度~2週に1度程度しか開催されていない
・医療計画員会に再度回ると1か月くらいはかかる
・何もなくても送付などしていると、1か月くらいはすぐに経過する
ということです。
段取り良く、やはり相当前から入会の打診はしておくべきでしょう。

入会の審査について
診療所名
標榜科目
これらの参考に経歴
はしっかりと見ています。

経歴と標榜科目の関連性がわからないケース

外科系で学んでその後も外科系の仕事をしておられたのに、開業するときは内科、となると少し確認しましょうか、
となり時間がかかります。

診療所の名称

診療所の名称については、基本的には自由なはずなのですが
従来からの流れで個人名称(苗字など)を付けてほしいという要望が上がるケースがあります。
それで医師会の入会が認められない、というのは独禁法違反になるので基本ないと考えてもよいと思いますが、
推し進めると旧来の暗黙の了解的なところを守っていた現会員の先生方がいやな気持になります、、、よね。
https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/ishikai.html(独禁法の規定です)
参考記事)医師会は独禁法上の事業者か?

近隣の先生と同じ診療科目

それと、あまりに近い距離に同じ診療科目の先生が開業、
ということになると、「近隣の先生から自院の診療報酬が下がる、と不満の声が上がる」というケチ臭い理由ではなく
「大丈夫?診療圏調査とかしっかりした??」という経営がしっかりできるのか、
の心配する声が上がるケースがあります。
こういったケースも「内容を確認する」、ということで時間がかかるケースがあります。

ちなみに、「他院の経営を心配する必要ないんじゃない??」ということも聞かれますが、
開院するのは勝手ですが、
経営不安になった場合に、良からぬもの(ここではあえて『良からぬもの』と表現するにとどめます。)
に経営権を握られて、最終的に経営が立ち行かなくなる、こういうケースは結構な数が存在します。
立ち行かなくなると、患者さんは近隣の診療所に行くわけですが、
近隣の診療所もつねに「バランスよく経営を行う」ようにしているわけで。
特に昨今は人員もシビアに配置して、無理のない経営を心掛けている先生方も多いです。

一気に患者さんが来ても、応召義務があるから断れないですしね。
診療報酬の増減要素はできるだけ、少なく経営したいのが本音だと思います。

実質経営者がいる場合

あと、実質経営者が別におられる(ような雰囲気)の場合。
こういったケースも「大丈夫?なんか騙されてない??」ということで再確認となるケースがあります。
これは理事が開業を希望する先生方に個別で面談などをした際に質問に全く答えられないケースが該当します。

なぜ審査をするのか?

こういった形で自由開業制の世の中でなぜしっかり審査をしているのかといいますと、、、

  • 「よくわからない人」を入会させたのちに医事紛争などが発生した場合に、対応するのは医師会になる
  • 破たんなどした場合に、近隣の開業されている先生に負担がかかりすぎる
  • 「よくわからない人」が入会しても医師会の運営に協力してくれなさそうなイメージ

だからなのです。
診療所(クリニック)に触手を伸ばす医師以外の方たちも世の中にはおりますので
未然にそういった事態を防ぐために審査はしっかりしています。

入会金は高いのではないか?

これもどこに所在するかで変わってきますが、
200万~500万位の所が多いようです。
平成30年4月1日から日本医師会が値下げしていますし、
少しずつ下がりつつあるようです。

ちなみに医療信用組合などでは、入会金ローンなどもあるようです。
例:兵庫県医療信用組合へ

まとめ

基本的には時間がかかるということ。
理事の先生方は悪い方々ではなく、一般の開業医の先生であること
先生方は余計な争いごとはしたくない(未来も)と考えていること

入会金や会費は高めですが、それを節約するなら、開業時の高いコンサルフィーを節約した方がいいと考えています。
参考にして頂ければ幸いです。
なお、医師会の内部事情が少しはわかっているつもりです。
これから入会を考えている先生、開業医の先生をサポートされている税理士さんや行政書士さんの相談にのりますのでお気軽にご連絡ください。

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