診療所(クリニック)の資金繰り表の作成についてお話したいと思います。
資金繰り表を作る目的はなんでしょう?
基本的な前提として、
「診療所(クリニック)は資金繰りに困っていない」
と考えられる方が多いと思うのですが、
案外そういうわけではありません。
気が付くと資金繰りが非常にタイトになっていることがあるのです。
そういったケースにはやはり客観的に状況を見つめるためにも作成が必要だと思います。
資金繰りが悪くなる原因について
基本的には所得が多いので資金繰りが悪くなる要素は非常に少ないと思われますが、、、
そうでもないです。原因として考えられるのは
- 大量の保険に加入している
- 「保険代わりに」キャッシュフローがマイナスの不動産投資をしている
- お子様の学費が相当程度かかる
- 闇金とまではいわないですが、個人からの借入をしているケースがある
- 過剰な設備投資をしている
- 自宅の建築時にかなり力を入れて住宅ローンの返済が多い
- 高級車にお乗りのケースがある
といったところが多いです。
(根本的な損益構造については別のお話とします。)
資金繰り表を作成することで、上記の原因が明確になってきます。
ひそかに悩んでいるなら・・・
ご家族にもお友達にも中々相談しにくい状況があると思いますので、
まずは資金繰り表を作成してみることで、問題点をまず明確にすることから始めることが肝要です。
大切なことは、「公私混同した資金繰り表を作成すること」です。
診療所だけ作成しても見えない部分が多いですので、
かならず「ご家庭の分の資金繰りと合算したもの」を作る必要があります。
1年分見ると概ね見えますし、数年分みて比較すると、手元資金がどのように推移していっているのかが
わかります。