『到知』2016年3月号より
王将フードサービスの渡邊直人社長の対談が記載されています。
前社長が衝撃的ななくなり方をされて、その数時間後には取締役会で社長に推された同氏。
亡き社長の心を一番に理解し、その経営スタイルを踏襲しつつもさらに前へ進めておられます。
餃子専門の製造工場の決断について「人口減少が進んで今後ますます人手不足が深刻化していきますから、機械にできることは機械に切り替えて、それによってさらに安心、安全で健康的で美味しい餃子を追求していこうと考えて決断~独自に餃子成形機を開発」(61P)されたそうです。
「近年はワークライフバランスが重視され、また少子化問題も深刻化していますけれども、当社はそれに対して外に向けて何か大袈裟に働きかけをするというよりも、まずはよりよい労働条件を整えて、従業員の皆さんが充実した私生活を満喫できるようにしていく。それがひいては日本の将来への貢献になると私は思います。」62P
「いつも思うのは、やっぱりワクワク、ウキウキしていたいんですね。こうなりたいなっていうことを、ただなりたいなじゃなしに、必ずなるんだと決めているんです、若い頃から。なった時のことをなるべくリアルに想像しながら、自信を持ってやってみると、振り返ってみると実際そうなっているんです。」64P
普段は王将にかなりお世話になっているので(笑)、身近に感じた対談でした。
対談相手は元アサヒビールの福地氏。
同氏のお話の中で印象的な部分。
「私が経営の指針にしてきた『ビジョナリーカンパニー』という本には、時を告げるよりも、時計を作る方が大事だと指摘されています。ワンマン経営者やカリスマ経営者は、印象的なメッセージを発信して注目を集めますが、その人がいなくなったらおしまいです。けれども時計という、組織が健全に活動するシステムを作り上げたら、後はその時計が時を告げ続けてくれるのです。」62P
経営するときにはついつい自分でやる方が楽だからやってしまいますが、そうではなく、その一瞬は大変でも、それから後は自動的に動いていく仕組みをいかに作り上げていくかが、大切なポイントになります。
その事を指摘されています。
自社の経営に活かせる話がいっぱいですね!!