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医療法務

医療法人・個人診療所とMS法人・営利法人の役員兼務について

豊中の税理士・医療経営士の浅野です。
最近よく聞かれるご質問で、医療機関の非営利性を間違った方向に解釈されている方が非常に多い内容です。

非営利性の根拠

医療法54条 医療法人は、剰余金の配当をしてはならない。
この規程が曲解されているケースが多いのです。この規程は医療法人から配当をすることを禁止しているものですが、営利法人を利用した実質配当になるような行為も防ぎたい、すなわち
医療法人→MS法人→MS法人の株主
というお金の流れを防ぎたいので、厚生労働省の通知などの手段を通じていたわけです。

営利法人との兼務は不可能か?

従いまして、基本的には兼務は禁止となります。一方で少額の取引の場合には可能になっています(下記参照)。
しかし勘違いされている多くは、
「あらゆる営利法人の役員兼務が難しい」
と考えておられるケースが多いという事。
少額でもOKですので、全く取引がなければ問題ありません。

医療機関の開設者に関する確認事項
(1) 医療法第 7条に定める開設者とは、医療機関の開設・経営の責任主体であり、原則として営利を目的としない法人又は医師(歯科医業にあっては歯科医師。以下同じ。)である個人であること。
(2) 開設・経営の責任主体とは次の内容を包括的に具備するものであること。
① 開設者が、当該医療機関を開設・経営する意思を有していること。
② 開設者が、他の第三者を雇用主とする雇用関係(雇用契約の有無に関わらず実質的に同様な状態にあることが明らかなものを含む。)にないこと。
③ 開設者である個人及び当該医療機関の管理者については、原則として当該医療機関の開設・経営上利害関係にある営利法人等の役職員を兼務していないこと 。
 ただし、次の場合であって、かつ医療機関の非営利性に影響を与えることがないものであるときは、例外として取り扱うことができることとする。また、営利法人等との取引額が少額である場合も同様とする。
・営利法人等から医療機関が必要とする土地又は建物を賃借する商取引がある場合であって、営利法人等の規穫が小さいことにより役職員を第三者に変更することが直ちには困難であること、契約の内容が妥当であると認められることのいずれも満たす場合
④開設者である法人の役員については、原則として当該医療機関の開設・経営上利害関係にある営利法人等の役職員を兼務していないこと。
 ただし、次の場合(開設者である法人の役員(監事を除く) の過半数を超える場合を除く 。) であって、かつ医療機関の非営利性に影響を与えることがないものであるときは、例外として取り扱うことができることとする。また、営利法人等との取引額が少額である場合も同様とする。
ア 営利法人等から物品の購入若しくは賃貸又は役務の提供の商取引がある場合であって、開設者である法人の代表者でないこと、営利法人等の規模が小さいことにより役職員を第三者に変更することが直ちには困難であること、契約の内容が妥当であると認められることのいずれも満たす場合
イ 営利法人等から法人が必要とする土地又は建物を賃借する商取引がある場合であって、営利法人等の規模が小さいことにより役職員を第三者に変更することが直ちには困難であること、契約の内容が妥当であると認められることのいずれも満たす場合
ウ 株式会社企業再生支援機構法又は株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法に基づき支援を受ける場合であって、両機構等から事業の再生に関する専門家の派遣を受ける場合(ただし、開設者である法人の代表者とならないこと。)
⑤ 開設者が、当該医療機関の人事権〈職員の任免栂及び職員の基本的な労働条件の決定権などの権限を掌握していること。
ただし、当該医療機関の幹部職員に定款、内部規程等の規定により権限を委任している場合はこの限りではない。
⑥ 開設者が、当該医療機関の収益・資産・資本の帰属主体及び損失・負債の責任主体であること。
なお、医療機関が必要とする土地、建物又は設備を他の第三者から借りる場合においては、
ア 当該土地及び建物については、賃貸借登記をすることが望ましい(病院に限る。また、設備は除く。以下閉じ。)。
イ 貸借契約書は適正になされ、借料の額、契約期間等の契約内容(建物が未完成等の理由で契約未締結の場合は、契約予定の内容)が適正であること。
ウ 借料が医療機関の収入の一定割合とするものでないこと。

医療法人の役員と営利法人の役職員の兼務について(医政総発0330第4号ほか 平成24年3月30日(抄))

 

 

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