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医療法人の個人成り、売却、解散について

医療法人の個人成り、売却、解散について

こんにちは、豊中の税理士・医療経営士・行政書士の浅野です。
最近よくお伺いすることが多いのが、

「医療法人にしているけど、運営がねえ」
「縮小したいんだけど、税理士さんには相談しにくくって」

というようなお話。よくお話を聞くと、今後の運営についてお悩みの様子。

かつて診療報酬が伸びているときに個人診療所から医療法人にされた先生方が、
後継者が不在・後継候補者が別の専門であるなど様々な理由により医療法人の「行く末」を考えるのでしょう。

ここでは医療法人の「行く末」についてお話したいと思います。

  1. まだしばらくはクリニックの仕事はしたいけど、医療法人の運営の負荷を減らしたいとお考えの先生
    個人成り をおすすめします。
  2. ご自身が育てたクリニックは立地もよく、このまま閉院するのは忍びないが、今後ご自身が高齢化する中で経営面をバトンタッチしてくれる人がいれば、、、とお考えの先生
    売却 をおすすめします。
  3. 医療界から卒業したい。もしくは医療には携わっていたいけれども、診療所を経営するというところからは卒業したいとお考えの先生
    解散 をおすすめします。

個人成り

対象になる先生

  • 医療法人の運営が重いな、とお考えの先生
  • 診療報酬が少しずつ減少してきている先生

手続き

基本的な流れは
医療法人の解散決議→医療法人解散→個人開業
となります。
医療法人の解散については下記参照。
個人開業については別ページを参照ください。

売却

対象になる先生

  • 診療所不動産をお持ちの先生
  • 地域医療の穴ができるのを防ぎたい先生
  • 盛業だが、ご自身の身体に不安のある先生

売却額の目安

修正後純資産+フリーキャッシュフロー(経常利益+減価償却+役員報酬+私的経費)×0.5~1.5

売却までの流れ

【売手側】
1)譲渡相談→FA(フィナンシャルアドバイザー)と守秘義務とFA契約
2)売り情報の資料作成
3)譲渡価格の算定
4)ノンネームによる公開
5)買手側と守秘義務契約
6)買手側の購入希望条件と経歴書情報入手
7)買手側に対し売却物件の内見と売り手側の面談手配
8)基本契約内容の協議
9)基本契約書作成、締結
10)DD後対応
11)最終契約書検討、作成、締結
12)物件引き渡し

売却にあたっての必要資料

【必須】
・土地建物の登記簿謄本
・土地建物図面
・路線価図
・レセプト総括表3年分
・決算書申告書3年分
・進行年度の試算表、損益推移
・売却対象資産の明細
・診療所開設届の控え
・従業員名簿(性別、年齢、勤続年数、職種)
・給与台帳1年分
・取引業者のリストと契約内容
・賃借料の明細(リース会社別リース物件内容、契約期間、リース利用一覧表)
・不動産賃貸借契約書
・借入金返済明細

【あればベスト】
・医療法人定款
・医療法人登記簿謄本
・医療法人出資者一覧
・医療法人社員・役員一覧
・就業規則
・雇用契約書
・退職金規定
・社保関係書類一式
・税務関係届出書類
・預金通帳
・法人印鑑
・給与台帳
・源泉徴収簿
・主な取引先一覧

デューデリジェンスについて

買主(のFA及び専門家)は以下のような観点から購入を検討します。

・過去三年分の財務諸表の内容確認
・過去3年分のレセプト分析
・譲渡物件の資産負債の検証
・譲渡物件の収入費用利益の検証
・譲渡物件の問題点の検証と検証と対策の検討
・譲渡物件の診療圏調査

解散

対象になる先生

  1. 医療界から離れたいとお考えの先生
  2. 経営者としての立場を離れて勤務医として生活したいとお考えの先生

医療法55条について

第五十五条 社団たる医療法人は、次の事由によつて解散する。
一 定款をもつて定めた解散事由の発生
二 目的たる業務の成功の不能
三 社員総会の決議
四 他の医療法人との合併
五 社員の欠亡
六 破産手続開始の決定
七 設立認可の取消し
2 社団たる医療法人は、総社員の四分の三以上の賛成がなければ、前項第三号の社員総会の決議をすることができない。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。
3 財団たる医療法人は、次に掲げる事由によつて解散する。
一 寄附行為をもつて定めた解散事由の発生
二 第一項第二号、第四号、第六号又は第七号に掲げる事由
4 医療法人がその債務につきその財産をもつて完済することができなくなつた場合には、裁判所は、理事若しくは債権者の申立てにより又は職権で、破産手続開始の決定をする。
5 前項に規定する場合には、理事は、直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない。
6 第一項第二号又は第三号に掲げる事由による解散は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。
7 都道府県知事は、前項の認可をし、又は認可をしない処分をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
8 清算人は、第一項第一号若しくは第五号又は第三項第一号に掲げる事由によつて医療法人が解散した場合には、都道府県知事にその旨を届け出なければならない。

手続きについて

医療法55条第1項第2号、第3号に該当する場合、
医療法人解散認可申請書を都道府県の窓口に提出します。
【添付書類】都道府県に要確認。
解散理由書
解散を決議した社員総会(理事会)の議事録
財産目録
貸借対照表
残余財産の処分方法を記載した書類  など

医療審議会を開催した上で認可となるため(医療法第55条第7項)、都道府県への事前相談は必須です。

[施行規則] 医療法施行規則
(解散の認可の申請)
第三十四条 法第五十五条第六項の規定により、解散の認可を受けようとするときは、申請書に次の書類を添付して、都道府県知事に提出しなければならない。
一 理由書
二 法、定款又は寄附行為に定められた解散に関する手続を経たことを証する書類
三 財産目録及び貸借対照表
四 残余財産の処分に関する事項を記載した書類

 

医療法55条第1項第1号、第5号に該当する場合、
解散届を提出します。

医療法人解散届
【添付書類】
解散を決議した社員総会(理事会)の議事録(社員の欠亡の場合を除く)
財産目録
貸借対照表
残余財産の処分方法を記載した書類
解散及び清算人就任を登記した登記事項証明書(履歴事項全部証明書)

その後の手続き

解散登記→清算人就任登記→解散登記完了届・清算人就任登記届→清算手続き→清算決了登記→清算決了届の届出

なお、
・持分あり医療法人の場合、持ち分に応じて分配します。配当に係る源泉所得税の計算なども必要となります。多くの場合、退職金を支給することで配当は発生しないようにします。

・持分なし医療法人の場合、国等に帰属させます。

医療法56条
解散した医療法人の残余財産は、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、定款又は寄附行為の定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。
 第2項 前項の規定により処分されない財産は、国庫に帰属する。

となります。

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